国連の組織では、日本が安全性の確認の考え方を統一しようと努力しています。それではここで、アメリカと日本でどのように確認されているか、見てみましょうね。
はい、お願いします。グローバル、グローバル!
まず、アメリカです。アメリカでは、政府が13種類の農作物の安全性を確認したと言いましたね。これは、アメリカが「食べ物として」安全だと確認したものの数です。これは、アメリカの政府の中で、ちょうどコロクンの予防接種をしてくれる厚生労働省と同じ仕事をする食品医薬品局(FDA)が、確認しています。この15種類61品目(2004年12月現在)の中でも、実際に種が売られたりしていないものがかなりあることは説明しましたね。
食べ物として、どんなことを調べるのですか?
たとえば、遺伝子組換えで入れた遺伝子から作られるものが、今までに、私たちが食べている食品の中に一般的に存在するものなのか、何か未知の毒性や働きを持っていないか、もともとの食品中にある毒性成分を増やしたりしないか、食品としての栄養素の量が減っていないか、新しいアレルギー源にならないか、などを調べます。
ずいぶんと細かく調べるのですね。アメリカで安全性を確認されれば、その遺伝子組換え農作物は、日本に輸入しても良いことになるのですか?
いいえ、そうではありません。生産国では、アメリカだけでなく、たとえば、アルゼンチンならばアルゼンチンで、安全性が確認されます。また、生産する国だけでなく、それを消費する国でも安全性の確認がされます。日本に輸入されるものは、日本政府で確認します。
日本政府では、食べ物としての安全性は厚生労働省で確認します。このときには、いろいろな点から安全性を調べた企業や大学からのデータを、厚生労働省から依頼された食品安全委員会の専門家が、詳しく調べています。
へー。それでは、ぼくが食べている遺伝子組換え食品は、アメリカと日本の両方の政府で安全性を確認しているんですね。
日本では、そのようにして、これまでに6種類の作物で、59品目について、食品の安全性が確認されています(2004年12月現在)。ワタ、トウモロコシ、ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、テンサイです。このなかで、テンサイは実際には生産や輸入はされていないんですよ。ジャガイモも、現在ではまったく作られていません。
それでは、ぼくたちが食べている遺伝子組換え食品は、アメリカと日本の両方で、安全性を調べているのですね。何か、少し大げさすぎませんか?かえって、心配になっちゃいます。
ドクタータイガーも、少し過敏になりすぎているような気もします。同じような性質を持った農作物をほかの手法で作り出したりしても、ここまで詳しく調べません。しかし、いろいろな考え方の人がいますから、最初は慎重すぎるくらいがいいのかもしれません。
食べ物としての安全性以外にも何か、ほかの安全性も調べるのですか?
遺伝子組換え農作物を畑に植えて、実際に育てたときに、ちゃんと普通に育つかとか、まわりの植物や動物に影響を与えないかということも調べます。この環境への安全性について、次に見てみましょう。