さて、それでは、アメリカで生産されて日本に輸入される遺伝子組換え農作物についての、これまでの安全性の話をまとめてみましょう。

(注)2004年12月現在:厚生省は厚生労働省に名称が変更、食品安全性、試料安全性についてのリスク評価部分は内閣府・食品安全委員会が担当。
この中で、生物農薬については環境保護庁とありますけれど、これは何ですか?
生物農薬とは、生物が生産する農薬作用のある物質ということです。たとえば、細菌の一種のBt菌は、生物農薬を生産します。遺伝子組換えで害虫抵抗性になった農作物は、茎や葉でBt菌由来の生物農薬を生産して、害虫の被害を受けないようにしてあります。このときの、Bt菌由来の殺虫成分は生物農薬になります。
なるほど、生物の生産する農薬成分ですね。でも、ふつうの農薬とは違うのですか?
コロクンの言っている「ふつうの農薬」とは、化学物質のことでしょう。化学農薬は、化合物で、化学合成されて作られるものが大半です。Bt菌の生産する生物農薬は、たんぱく質です。Btたんぱく質は、人間が口にしても、分解されてしまいます。
そうですか。それでは、環境保護庁とはどんな関係があるのですか?
アメリカ政府の中で農薬の使い方を監督しているのは環境保護庁です。環境保護庁では、遺伝子組換え農作物が作る生物農薬についても、その人間への安全性を確認します。だから、Btたんぱく質を作る遺伝子組換え農作物では、食品として、環境に対して、飼料として、のみっつのほかに、農薬成分としての安全性を環境保護庁で調べているのです。除草剤耐性の農作物についても、その除草剤の効果への影響という見方から、環境保護庁がかかわっています。
わかりました。いくつものところで安全性を調べているのですね。
それでは、最後に、これからの遺伝子組換え農作物についての安全性確保の説明をしましょうね。