遺伝子組換えは安全な技術なのでしょうか?その3 遺伝子組換え食品を食べ続けても大丈夫?
大丈夫です。これは、慢性的な影響に付いて言っているのだと思います。遺伝子組換えは新しい技術なので、長い間食べ続けたときの人間の健康への影響が未知数だと言う人たちがいます。確かに遺伝子組換えは新しい技術で、長期的な影響(慢性毒性など)の試験は行われていません。
ここで、長期的影響というものについて考えてみましょう。長期的影響とは、何かの物質や条件が長期的に人間の体内に残っている場合に起こるものです。たとえば、体の中に入ったとたん、すぐにある物質が分解されてしまうような場合には、当然、その物質による長期的な影響が及ぶことはないのです。PCBやダイオキシンの長期的影響が問題なのは、これらの物質が人間の体内に入った後で分解が起こらずに蓄積されてしまうからなのです。
たとえば、害虫抵抗性の遺伝子組換え植物には、害虫の(すなわち昆虫類の)お腹の中で毒性を発揮するたんぱく質がを生産しますが、このたんぱく質は人間が食べても、胃で分解されてしまいます。人間の胃は、とても酸性が強くて(なんと言っても塩酸を作っている!)、このようなたんぱく質は分解されてしまうのです。また、除草剤耐性の遺伝子組換え植物の生産するものも、除草剤を分解する酵素で、たんぱく質です。これも、胃でぶんかいされてしまいます。
ちなみに、ダイオキシンなどは胃では分解されず、ひとたび体内に吸収されると、私たちの脂肪組織にため込まれてしまうから、長期的な毒性が問題になるのです。
ところで、新しい食品が開発されるときには、それが遺伝子組換えで作られていようが、ほかの技術を利用して開発されていようが、慎重に安全性に付いての吟味が行われます。特に、新たな有害物質ができたり、アレルギーをひき起こす可能性のある物質ができないように、充分に検討されているので大丈夫なのです。