組換えDNA実験の封じ込めレベルって何ですか? −実験室レベル

まず、実験室で行われる実験について話しましょう。組換えDNA実験は、物理的な封じ込めと生物的な封じ込めの二種類の封じ込めによって、その安全が確保されています。物理的封じ込めにはP1からP4までの四段階、生物的封じ込めにはB1,B2の二段階がレベルとして決められています。

生物的封じ込めのB1とB2ですが、B1は大腸菌や、枯草菌(納豆菌)、酵母など、一般に安全であると認められる微生物が入っています。また、動物や植物の細胞を取り出して試験管の中で培養した培養細胞で、元の生物体を作ることができなくなっているものも入ります。

B2はさらに安全と認められている微生物で、B1に入っている微生物の中で、さらに環境中で生育できずに死んでしまうような性質を持っているものが入っています。

もう一つの封じ込めの方法は物理的な封じ込めです。これえは、四段階に別れていますが、P3とP4は病原菌などの特別な微生物を用いるときに必要な封じ込めで、非常に特別なレベルです。日常の組換えDNA実験で必要なのはP1とP2ですので、この二つについて説明しましょう。

P1は、微生物を扱う普通の実験室と考えていいでしょう。細かい点が決められています。みな、当たり前と言ってしまえばそれまでですが、必ず厳密に守らないといけませんね。たとえば、…

実験中は実験室の窓や扉は閉じておく。

実験室内での飲食、喫煙、食品の保存はしない。

組換え体を取り扱った後、および実験室を出るときは手を洗う。

実験室内では実験着を着用し、退出時にはそれを脱ぐ。

実験の性質を知らない人を実験室内に入れない。

などです。

このほかには、

実験台は実験終了後、消毒する。また、実験中汚染が生じた場合には直ちに消毒する。

組換え体を含むすべての廃棄物は廃棄の前に滅菌する。その他、汚染された機器などは、洗浄、再使用、および廃棄の前に消毒または滅菌する。

メカニカルピペットの使用が望ましい。

すべての操作において、エアロゾルの発生を最小限にする。

汚染物を実験室以外に搬出するときは、実験室で、漏れのない容器に密閉する。

実験室は常に整理し、清潔に保つ。

があります。

P2になると、安全キャビネットを設置する。P2レベル実験を行っていることを入り口に掲げる。などが追加されます。

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