遺伝子組換えからどのような恩恵を得られるのですか?

今、地球上に約56ー57億人いる人口は2010年には70億人、2030年には90億人になると予測されています。すでに今の人口でも、食糧が足りないため、毎日1万人以上の子供が飢えでなくなっているという報告もあります。この人口の増加をまかなうために、農業の生産性を上げる新しい技術の導入が待ち望まれています。その一つが遺伝子組換えです。

遺伝子組換え技術は、農業の分野で大きく3つの利点があげられています。

一つめは、「農業の3つの敵」と言われる害虫、病気、雑草を効果的に防ぐことができるということです。この「敵」を克服することによって、農業の収量を増やすことができるでしょう。

二つめは、寒さに強い耐寒性、乾燥した土地にも生える耐乾性、塩分の多い砂漠や海岸沿いなどにも植えられる耐塩性などの性質を入れることによって、農業を営むことのできる(作物を作ることのできる)土地の面積を大幅に増やすことができることです。

三つめは、栄養価の高い作物や加工しやすい作物など、消費者や食品加工をする人たちに利点のある作物を開発することができます。

それでは具体的にどのような恩恵をわたしたちが受けるのかを見てみましょう。

貴重な薬や酵素などを、安く作ることができる。人類全般の健康を保ち、経済的に苦しい人たちにも医薬品を供給できる
肥料として窒素を与えなくても、空気中にたくさん存在する気体の窒素を利用できる植物を開発できる。このことによって、硝酸と呼ばれる、環境に悪い影響を与える化学肥料を使わなくてすむ。地球の環境を守り、貴重な農業用地を長持ちさせる
いろいろな病気に対して強い植物を作ることができる。作物を安定して生産できるので飢饉にならずにすむ
たくさん収穫ができる植物を作ることができる。限られた農地を用いて、多くの人口を養える
いろいろと風味の違う作物を作ることができる。食生活が豊かになる
貯蔵中に悪くならない作物ができる。気象に左右されずに安定して食糧を確保できる
遺伝的に弱い性質や、障害を持つ動物を治すことができる。家畜の飼育が安定する
たくさん牛乳を生産させたり、美味しい肉や良質の毛を生産したりできる。家畜の質が安定し、多くの人たちに畜産物を供給できる

このように、いろいろなことができます。

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