微生物とは何ですか?
1 微生物って何?
私たち人間が肉眼で見ることのできない生物を「微生物」と呼んでいます。人に病気を起こすO-157も微生物ですし、納豆をつくっている納豆菌、そして本書の中では風邪を起こしたりするウィルスも微生物の仲間に入れましょう。
O-157や納豆菌の仲間は細菌(バクテリア)と呼ばれる微生物で、動物や植物とは異なる簡単な構造の細胞からできています(この細胞を原核細胞と呼びますが、後に説明します)。多くのものは、一つの細胞が一個の細菌となっている単細胞生物と呼ばれるものです。
ビールやパンを発酵で作る酵母や、アメーバやゾウリムシのような原生動物、ある種の藻類も単細胞生物の仲間の微生物ですが、これらは細菌とは異なり、人間や植物の細胞と似た複雑な構造の細胞(真核細胞と呼ばれます)からできています。
ウィルスは細胞を持たないで、他の生物の細胞を利用して自分を増やす生物です。ウィルスについても、後で詳しく説明しましょう。
微生物の中には、たくさん集まったときに目に見える大きさになるものがあります。たとえば、パンに生えるカビやキノコも微生物の仲間です。
微生物とは目に見えない生き物のことです。重い下痢を引き起こすO-157:H7もそうだし、納豆をつくっている納豆菌もそうです。パンに生えるカビや、キノコのように、ひとつひとつの微生物の細胞がたくさん集まって目に見える形をなすものもあります。人間を含めて生物もたくさんの細胞からできていますが、動物や植物は、一個一個の細胞に分けてしまうと、ふつうは生きていけません。微生物は、たくさん集まれば見ることもできるけれど、普段はひとつひとつの細胞が独立し生きていける生物です。そして、目に見えないところでわたしたちの生活に大きな影響を及ぼしているのです。それでは、微生物のいろいろな形を見てみましょう。

ソーセージ状の細菌 球状の細菌 コンマ状の細菌 らせん状の細菌
これにひげ(鞭毛)が生えているものもあります。
