食中毒を引き起こす菌について教えて下さい。

1)ボツリヌス菌による食中毒

ボツリヌス菌はどのようにして食中毒を起こすのでしょうか?ボツリヌス菌は細菌の仲間でも「嫌気性菌」と呼ばれる菌で、その名のとおり、空気(正確には酸素)を嫌う菌です。そして、やはり空気を嫌う破傷風菌と同じ「クロストリジウム」という仲間です。どちらの菌も土の中に棲んでいて、実は割合にどこにでもいる菌なのです。ボツリヌス菌は土の中からいろいろな経路をたどって食品の中に入り、増殖をしますが、その時に毒素を生産するのです。ボツリヌス菌は特に野菜や果物に付いていることが多いのですが、新鮮な野菜などは当然、空気に触れているので、ボツリヌス菌は死んでしまって、問題になることは少ないのです。困るのは、それらの食品を空気に触れないように加工したもの、すなわち缶詰などです。現在では商業的に生産されている缶詰は厳しく品質管理されているので安全ですが、家で手作りの缶詰などの保存食品を作ったときには注意したほうがいいかもしれません。

ボツリヌス菌によって汚染される食品は、なれ寿司(魚を使って発酵させた保存食品)、野菜のビン詰や缶詰、肉製品などで、空気から遮断された食品ならば何でも汚染源になる可能性があります。ボツリヌス菌は、生産する毒素の種類の違いによって、AからG型に分類されます。人間にボツリヌス中毒を起こすのは、主にA、B、E型です。A型はアメリカに多く、自家製の殺菌が不完全な野菜のビン詰めが原因になることが多いです。B型はヨーロッパに多く、肉製品が原因になっています。E型は日本に多く、なれ寿司が原因となっているのはこの型の菌です。

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