微生物はどこにいるのですか?

結論から言えば、どこにでもいます。たとえば、身近なところでは私たち人間の体の表面や体内。体の表面には私たちの皮膚から出る適当な水分と餌となる脂肪を与えられた細菌がたくさん住んでいます。そのなかには足の嫌なニオイの原因を作る菌もいるし、ニキビをつくる菌もいます。人間の体のなかは、動く培養槽です。筋肉や骨、肝臓、神経などの本当に「実のつまっている」体内には、さすがに菌はほとんどいない(いたら病気になる)。でも、口から、胃、腸、肛門に至る消化管のなかは細菌の絶好のすみかになっています。ゲー、汚い!って?そんなことを言ってはいけません。そこに、仲良く暮らしている細菌たちがいるからこそ、私たちが日常生活を愉快に暮らしていけるのです。仮に、間違ってO-157を一匹、口から入れてしまったとしましょう。37度という一番O-157ののびのびと暮らしていける温度に保たれた私たちの体に入ったこの悪党は腸へと進軍していきます。そこに、先住民がいなかったらどうなるでしょう。見渡す限りの豊富な食料、パラダイスのような気候(?)、どこでも自由に使えるスペース。もう「好きなようにして」状態です。外から侵入してくる0-157のような有害な微生物にそのような勝手なふるまいをさせないようにするためにも、常在細菌たちの平和なコミュニティーをお腹の中に保っておく必要があるのです。

話を本題に戻しましょう。微生物は高い山の上の土の中にもいます。暗黒の深海の泥の中にもいます。南極の氷の中にも、北極海の氷山の浮く海水の中にも、火山の噴煙の噴出口や温泉水の中、そして、今では火星にもいるのではないかと信じている人もいます。ちなみに火星はずっと以前(恐らく35億年ほど前)には水があったと思われています。今でも氷として残っていて、火星の極には地球の南極や北極のように氷の冠がかぶっています。そして、火星の地表は寒暖の差が激しいのですが、地中に潜れば安定した温度を保っている所があるかもしれません。そして、その安定な温度が、水が液体として存在できる所だったとしたら。火星で独自に進化した「地球型」生命かもしれないし、ひょっとしたら地球から引力を振り切って宇宙空間を漂い、火星に到達した生命が存在する可能性だってあります。そしてそこにいる生命は酸素を嫌う嫌気的生命でしょう。地球でも約25億年前に酸素を生成する生き物が登場するまでは嫌気的生命の世界だったんですから。

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