免疫について本当に簡単に教えて下さい。

ここでは抗原について本当に簡単に説明しましょう。これは、高等動物の持つ免疫機能の概要をかなり消化して紹介するものです。実際にはいろいろな要素が複雑にからんで免疫系はでき上がっています。その点はわかっておいて下さい。

動物は外から入ってきたよそものの細胞を発見し、破壊するために免疫系と言う防御戦闘機能を持っています。この免疫系が味方である自分の細胞と敵であるよそものを区別するために用いる看板が抗原です。たとえばあゆみちゃんは「あゆみ」という看板(抗原)を全部の細胞の表面に持っています。一方、コナンくんの細胞は「コナン」という看板を持っています。あゆみちゃんの免疫系は偵察細胞を体中に送りだしていますが、この偵察隊はあゆみちゃんの細胞に出会うとその看板を触って味方であることを確かめます。そして、「お役目ごくろうさま」というかどうかは知りませんが、そのままとおします。ところが、自分のではない細胞、すなわち「あゆみ」の看板を持っていない細胞に出会うと、その細胞を包み込むようにして表面を調べます。

たとえば、コナンくんの細胞に出会い、「コナン」という看板を触ると、その感触をしっかり覚えるのです。そして、一目散に免疫系の司令部に駈け戻ります。司令部では、その看板の感触に基づいて、「コナン」の看板だけとぴったりとくっつく攻撃隊を生産します。攻撃隊員は、細胞の場合もあります(免疫細胞と呼ばれます)し、ミサイルのように細胞で作られた後、体内に発射される物質の場合もあります。この「コナン」の看板にだけくっつく役割をするミサイルを、「抗体」と呼びます。そのようにして作られた攻撃隊はコナンくんの細胞を探して破壊するために、体中に放たれます。攻撃隊は「コナン」の看板を見つけると、その細胞にだけ、攻撃をしかけます。このように免疫系は、よそものだけを選んで攻撃するとても優れた防御機能ですが、臓器移植をする際に、せっかく移植した臓器をよそものとして攻撃してしまうこともあります。

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