メタン等の可燃性ガスを生産する微生物はどのようなものがあるのでしょうか?
メタンを生産する細菌は、そのものズバリ、メタン生産細菌と呼ばれます。
メタンがどんなものなのかは分子って何ですか(メタンを例に)?で説明しています。メタンとは炭素原子に水素が4つ付いたものです。その中でも説明した通り、メタンは炭素の持っている4本の手すべてを水素とつないでいます。手をつなぎ合っているところでは、そのつないでいる力、すなわち「エネルギー」を持っています。エネルギーの強さは、つなぎ合っている力(結合力)の強さに比例しますが、強い結合を弱い結合に変えて、そのエネルギーの差を自分のエネルギーとして蓄えます。このようにしてエネルギーを獲得する方法の一つが呼吸です。呼吸は酸素のエネルギーを用いますが、メタン細菌は呼吸ではなく、炭酸(水に溶けた二酸化炭素)のエネルギーを用います。

メタン細菌は、このように呼吸で発生したメタンを空気中に放出します。メタン細菌は地面の下、特に池、湖、川の底に好んで棲んでいます。そのようなところは、空気(酸素)がない「嫌気的」な場所で、盛んに枯れ葉などの有機物(炭素を含む物質)を分解して、その中の炭素をメタンに変えます。
メタン細菌は太古の時代から活動していました。その活動によって発生したメタンは、現在天然ガスとして、採掘されて重要な燃料となっています。また、他の細菌と共同して汚水処理施設での有機物の分解をしています。
メタン細菌が盛んに活動し、メタンを生産しているところでは、そのメタンに火が着くことがあります。その揺るれような炎は狐火として知られています。メタン細菌の活動をとめるのは、理屈ではすごく簡単です。メタン細菌は酸素に対する感受性がとても強く、ほんの少しの酸素でも殺してしまいます。だから、ちょっとかき混ぜて空気を入れておけばいいのです。