地球温暖化に対してバイオテクノロジーの側面から微生物をどのように利用したらよいのですか?
地球温暖化の原因は二酸化炭素です。二酸化炭素は、地球を包む大気の中に存在して、地球が受け取る太陽からの熱を逃がさない役目もしています。ちょうど、ダウンジャケットのダウン(羽毛)のような働きです。このダウンの量が適切なときには、地球の温度は生物にとっていちばん好ましい範囲に保たれます。それが、現在の地球の姿です。
人間は石油や石炭を燃やしてエネルギーを得ています。石炭や石油は燃やすと二酸化炭素を発生します。そのために、年々、大気中の二酸化炭素が増えています。植物はこの二酸化炭素を吸収し、酸素を空気中に吐き出す光合成という働きによって自分の体を作っています。森林は、その光合成が盛んに行われているところです。しかし、人間が農耕地を確保したり、工場建設などの経済発展のために森林を伐採したり、焼き払ったりしています。
これらの要因が重なって、大気中の二酸化炭素、すなわちダウンジャケットの中の羽毛が多すぎるようになり、地球の温度が高くなりすぎてしまうのではないかというのが地球温暖化です。地球温暖化が進むと、北極や南極の氷が溶けて、海面が上昇したり、熱帯病がこれまでは見られなかった地域にまで進出したりします。また、これまでの気象現象のバランスが崩れて、巨大な嵐や干ばつや洪水が起こるようになります。
微生物は、この地球温暖化に対して、いくつかの側面から利用が可能だと思われます。たとえば、微生物が発酵したり、微生物を汚水処理に用いたときに熱が発生しますが、それを石油などの代わりのクリーンエネルギーとして用いることが可能でしょう。これらの中で、いちばん大きな利用法は、光合成をする微生物の利用だと思われます。
らん草などの微生物は、植物と同じように光合成をして二酸化炭素を吸収することができます。たとえば、この光合成微生物を利用して、火力発電所や向上から放出される二酸化炭素を吸収することができるでしょう。
日本の研究者の中に、この研究をしている人たちがいて、その研究によると、遺伝子操作して光合成能力を高めた光合成微生物を光をまんべんなく当てながら2リットル培養して、毎分300ミリリットルの二酸化炭素を除くことができました。この光合成微生物をさらに遺伝子操作によって改良し、人間の役に立つ物質を作るようにすれば、二酸化炭素を除きながら人間の役に立てる、一石二鳥の微生物が誕生することになります。