8 石油分解菌とはどんな菌ですか?

石油を分解する細菌はどこにいるのでしょうか?石油を分解する菌は、いろいろなところから見つかっていて、その種類も一種類ではありません。たとえば、油田から掘られた石油のかすのなかからも分離されていますし、湾岸戦争の際にイラク軍の爆撃で破壊されたクェートの油田からの石油流出で汚染された海岸からも分離されています。きっと、急にふんだんに現われたご馳走(?)をたらふく食べて、どんどん増えていったのでしょう。ただし、その場でほかの微生物が変化して(ましてや、泥から)できたわけではないと思われています。石油分解菌は空気中や海のなかを漂っているのです。その証拠に、深い海の底の泥のなかからも石油分解菌は発見されているのです。

石油分解菌の名前は何というのでしょうか?微生物の名前は、その形や何を食べるか、どんなところに暮らしているか、どんな生活をしているか、などによってつけられています。石油分解菌には、いろいろな形をしたものがいますし、いろいろなところに棲んでいます。だから、わたしは石油分解菌の○×△夫です、といった名前はないのです。動物に、牛のような草を食べる草食動物と、ライオンのような肉を食べる肉食動物がありますよね。鳥にもワシのような肉食性のものと、木や草の実ばかり食べるものもあります。肉を食べるからといって、ライオンとワシに同じ名前をつけようと考える人はいませんよね。それと同じです。ただし、このようなものが多い、ということは、言えます。たとえば、ソーセージのような格好をして、乾燥に比較的弱く、空気がなくては生きられない菌である、シュードモナスという細菌の仲間に石油分解菌は多いのです。

アメリカでとれた石油分解菌は日本では働かないのでしょうか?いいえ、そんなことは絶対にありません。細菌に国境はありません!!(あたりまえですが、国などという塀を廻らせたがっているのは人間だけです。)ただ、海からとれた菌は、やはり海が好きですし、山からとれた菌は山を恋しがるものです。だから、たとえば寒いところで分解したかったら、寒いところにいた菌を使いましょう。

目次に戻る