BSEをどうすれば避けることができますか?
BSEがどのような病気なのかについては、BSE(いわゆる狂牛病)について教えて下さい。の項目で説明しました。
それでは、どのようにBSEに対して、私たちは対処していったらいいのでしょうか?
牛肉のすべてが危険というわけではありません。たとえば牛乳は全く問題ないとされています。牛肉も、ふつうに食べている分には、問題はないと考えられます。しかし、リスクはどんなものにもつきまといます。この項目の最後を読んでみて、リスクとはどういうものかを理解してください。
さて、まず、日本では、BSEに人々がかからないように、どのような対策がとられているのでしょうか?
現在、日本では、厚生労働省が日本など、BSE発生国を原産国とする牛の臓器を医薬品、化粧品などの原料として使用することを原則禁止しました。
さらにBSE関連の特定危険部位と呼ばれ、特にBSEのプリオンが多く存在する事が知られている、脳、せき髄、目、回腸の前の部分(特定危険部位と呼ばれます)が混入している可能性がある牛を原料とした加工品を製造しているメーカーに対して、製品の点検して、BSE発生国を原産国とする、あるいは、原産地がわからない場合は出荷を止めるように指導しています。
食べ物としては、スープや調味料には牛エキスが使われる可能性があります。また、健康食品などには牛のコラーゲンなど、牛の成分を抽出・濃縮したものが使われる可能性があります。このような製品では、牛の特定危険部位を使ってない、ということを確実に証明できなければ、牛由来のものは使えなくなります。ただし、BSEの発生していない国以外からの牛原料であれば、使えます。
確かに恐ろしい病気かもしれないですが、冷静な対応をしたいです。それでは、どう考えたらいいのでしょう?確かに、一番確実なのは「牛」に関連するものをすべて避けることです。でも、これは現実的ではありません。避けることに気を使って、日常生活を犠牲にすることはないと思うからです。私だったら、ステーキやハンバーグを食べることを気にしません。
たとえば、肉は、ほぼ大丈夫でしょう。牛肉を好きでないのなら、あえて食べない、くらいの気持ちでいいと思います。生の牛肉は、BSEより、O157が心配なので、食べない方が無難です。ふつうの常識で調理すれば、大丈夫だろうと考えられます。
鶏肉や豚肉、馬、など他の肉や
ペットなどには、影響はないといわれています。また、人から人への感染は、他人の骨髄液を飲むとかいうような、非常識なことをしなければ大丈夫でしょう。
以上が、大体の答えです。ただし、これらは今の科学で分かっている範囲のことで
す。どんなことにも100%という保証はありません。
大事なのは、必要以上に神経を過敏にすることはないということです。牛肉を避けてとても低い確率のBSEのリスクを回避することは、横断歩道を渡っていて交通事故で死ぬ、やはりとても低い確率のリスクを回避するのよりも重要だとは思えないからです。ここで問題なのは、人間は自動車のメリットを享受しているから、これくらいの事故のリスクは容認しているということです。牛肉を食べて「おいしい」とか「栄養価が高い」といったようなメリットがBSEのリスクを上回れば、牛肉を避ける必要はないことになります。
いずれにしても、必要以上に騒ぎ立てることなく、科学的に正確な判断のもとに、これから10年先、100年先に、人類がBSEによって苦しまないようにするという視点から対策を考えていきたいですね。