微生物とは何ですか?

ドクター・タイガー、微生物って、よく聞くのですが、どういうものなのでしょうか?「微」っていうくらいだから、小さい生き物ですよね?

そうです。私たち人間が肉眼で見ることのできない生物を「微生物」と呼んでいます。人に病気を起こすO-157も微生物ですし、納豆をつくっている納豆菌、そして本書の中では風邪を起こしたりするウィルスも微生物の仲間に入れましょう。

いっぱいいろいろな生物がいるのですね。役に立つものも、困った働きをするものもいるんですね。コロはぬいぐるみだから、微生物ではないけれど、ご主人様のお役には立っているから、いいほうの仲間に入れますね。

そうですか、コロクンは役に立っているんですね。コロクンはぬいぐるみだから、微生物の仲間には入れませんが、微生物にもいろいろな仲間がいるんですよ。まず、小さなものから見ていきましょう。

わぁーい、ミクロの世界だぁ!

一番小さいのはウィルスって呼ばれているものです。 ウィルスは細胞を持たないで、他の生物の細胞を利用して自分を増やす生物です。ウィルスについても、後で詳しく説明しましょう。

細胞って何ですか?

そうですねぇ、コロクンはぬいぐるみだから細胞は持っていないですが、生物はみな、細胞からできているんですよ。

それでは、ウィルスは生物ではないのですか?

いい質問ですね。ウィルスは自分を増やす性質を持っているので、その点では生物といえます。しかし、ほかの生物とは、いろいろな点で性質が違います。その違いのひとつが、ウィルスが細胞を持っていない点です。細胞は、その中に生物に必要なものを溶かし込んだ水を入れた袋のようなものです。細胞についての細かいことは、ここではこれくらいにしておきますね。もっとくわしくは、ほかのところで見てください。

はぁい、わかりました。今度、調べてみます。・・・ということは、ほかの微生物は細胞からできているんですね。

そのとおりです。O-157や納豆菌の仲間は細菌(バクテリア)と呼ばれる微生物で、動物や植物とは異なる簡単な構造の細胞からできています。この細胞を原核細胞と呼びますが、後に説明しますね。多くのものは、一つの細胞が一個の細菌となっている単細胞生物と呼ばれるものです。

ひとつの細胞からできているんですね。もっとほかにも微生物の仲間があるのですか?

ビールやパンを発酵で作る酵母や、アメーバやゾウリムシのような原生動物、ある種の藻類も単細胞生物の仲間の微生物ですが、これらは細菌とは異なり、真核細胞と呼ばれる、人間や植物の細胞と似た複雑な構造の細胞からできています。

人間と似た構造の細胞からできていても、やはり、目には見えませんね。それで微生物と呼ばれるのですね。

実は、「微生物」と一言でまとめられてしまう生物の中には、いろいろな大きさのものがくくられています。その大きさを比べるとアリとゾウ以上の違いがあります。たとえば、パンに生えるカビやキノコも微生物の仲間です。ウィルスはとても小さいです。ふつうのフィルターなどは通ってしまうのですよ。ふつうの顕微鏡では見えずに、電子顕微鏡という装置を使わないと見ることができません。その次に小さいのは細菌です。細菌はふつうの顕微鏡でやっと見えるくらいの大きさです。酵母やカビはその細菌よりさらに100倍くらい大きいです。顕微鏡で楽々、見ることができますし、たくさん集まったときに目に見えるような大きさになるものもあります。たとえば、パンに生えるカビやキノコも微生物の仲間です。さらに、原生生物になると、目を凝らせば肉眼で見ることができるものもあります。それでは次に、微生物がどのようなところに住んでいるのかをお話しましょう。

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