田上義也
田上義也は北海道ではとりわけ名の知れた建築家であり、また更科源蔵や伊藤整ら文化人との交流の深かった人として知られています。もっとも、私も承知しているのはその程度ですが、近々(もう出たのかも知れませんが)北海道立美術館の学芸員が執筆して北海道新聞社から発行されている『ミュージアム新書』というものの一冊で「田上義也」というのが出るはずです
小樽との関連では、石川啄木の年若い友人で高田紅果という人がおり(「あはれ彼の眉の秀でし少年よ 弟と呼べばはつかに笑みしが」と啄木に詠まれています)、この人は、啄木が小樽を去った後も、リベラルな文化活動家として隠然たる力を持ち続けた人で、木田金次郎などとも親しく、有島武郎や石川啄木の思想や文学を小樽に伝えるに功績のあった人ですが、その高田紅果邸を設計したのが田上義也で、それがいまも民家として綺麗に残されているとのことでした。私も、道立美術館から問い合わせがあって、最近初めて知ったことです。
小樽の建築探訪 北海道新聞社 発行