エルフ字の提案
99.4.10 高橋 誠
『指輪物語』にはエルフ文字がいろいろ使われています。また、「追補編」に解説もあります。英語での使い方については、トールキンの使い方をもとに、解析が行われていて、Daniel S. Smithさんの、Tengwar / English Language(t) で解説されています。
ラテン文字で日本語を表記する方式のことをローマ字というのに習い、エルフ字と呼んでみました。
日本式エルフ字
「追補編」にもありますが、エルフ文字の使用方法には大きな自由度がありますから、唯一の方式はありえません。
日本語は子音と母音はほぼ交互に現われるのでどちらでも良いのですが、クゥエンヤのように、先立つ子音に母音のテフタを付加しました。
子音の対応は、次の通りとしてみました。なお、テングワールは「追補編」の番号で示しています。
カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行
ガ行 ザ行 ダ行 バ行 パ行
4 30 1 17 33 18 35 25 22
8 32 5 6 2
母音とテフタの対応も自由度がいろいろありますが、次の通りとしました。
あ:点三つ
い:点一つ
う:左に開いたカール
え:鋭アクセント記号
お:右に開いたカール
撥音は、次の子音の上にティルダのようなテフタを付加します。語尾の場合はナ行と同じ5番とします。
促音は、次の子音の下にティルダのようなテフタを付加します。
長音は、短符号に乗せたテフタを続けます。元々短符号に乗っていた場合は長符号に乗せます。
ヘボン式エルフ字
日本語の五十音図の体系をそのまま母音と子音を当てはめてしまうのが、日本式なのですが、英語に混ぜて使うときにサ行等子音がずれる場合に分かりにくいということでヘボン式も使われています。東京地方の標準的発音を元にしていて、「ぢ」と「じ」を区別しない等の点で違います。(訓令式はこのような点で、日本式から少しヘボン式に妥協したものです。)
つまり、東京地方の標準的発音に基づいて、子音を英語方式で表し、母音をラテン語に習った方式であります。これによると、日本式に比べて次の点が変更になります。
「し」「しゃ」「しゅ」「しょ」には11を使います。二つの点のテフタは使いません。
「ち」「ちゃ」「ちゅ」「ちょ」には3を使います。二つの点のテフタは使いません。
「つ」にはsが付加されたことを示す「下向きのかぎ」を付けます。
「ふ」には10を使います。
「ゐ」「ゑ」は固有の音がなくなったので表には載りません。「を」は音に従い、「お」と同じ字を当てます。
「じ」「じゃ」「じゅ」「じょ」には15を使います。二つの点のテフタは使いません。
「ぢ」「づ」「ぢゃ」「ぢゅ」「ぢょ」はそれぞれ「じ」「ず」「じゃ」「じゅ」「じょ」と同じ字を当てます。
高橋は大阪語等他の地方的変異についての知識が乏しいので、東京語に準拠したヘボン式しか作れません。その他の地方的変異についての知識のある方の作品に期待します。
完全文字化
モリアの西門の銘に母音を独立の文字で表す例が示されています。これに従い、
あ:左括弧のような記号
い:点一つと短符号
う:36
え:35
お:23
としてみました。長音は、鋭アクセント記号を付加します。もちろん、日本式、ヘボン式およびこれらの折衷方式である訓令式がそれぞれ可能です。
フォントの導入
Windowsをお使いでしたら、Windows 2000上でキアスやテングワールを使ってみよう(w) でフォントの入手方法とそれによるそれぞれのエルフ字の表を用意しました。
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