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2001/08/09 更新 |
| 「騒やかな群像」 NUMBER GIRL |
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2001.08.08 wed. / 大阪・心斎橋クラブクアトロ |
| ※ 以下の心斎橋レポートを読む前に、前々回の金沢レポ、前回の名古屋レポを読んでいただくと、より話の流れが分かりやすくなるかと思います。 一昨日の名古屋公演に引き続き、この日もかちゃくちゃさん@大衆決断と合同観戦。二人ともじーっと最前列で開演を待つタイプではないので、直前までバーカウンターの前でビールを飲みながらナンバガとは全く関係ないことを話していた。客電が消え、マーキームーンが流れはじめたところでともに臨戦態勢へ。この時かちゃくちゃさんが「イヤッホォー」と小躍りしながらフロアーに飛び降りるのをわたしは見逃さなかった。「このテンションだな」と思った(←何が?)。わたしはフロアーへ降りるのは自肅して、とりあえず一段高いところにスタンバイ。 1曲目は金沢、名古屋と同じく「日常に生きる少女」。途中ミディアムテンポになるところで向井は「飛田新地で〜」と歌詞を替えて歌っていたように思う。飛田新地というのは神戸にある色街のこと。金沢、名古屋ではこうしたご当地フレーズを交えた替え歌にすることはなかったから、この時点で、今日の向井はチョット違うな、と感じたりもした。 2曲目「TATTOOあり」、3曲目「DESTRUCTION BABY」を終えたところで、わたしは我慢できなくなってフロアーへ降りた。そして迎えた「ZAZENBEATS KEMONOSTYLE」、何度も言われているようにスタジオ・ヴァージョンとは全く違うアレンジなのだが、わたしの耳にはもうライヴ・ヴァージョンの方がしっくり馴染んでしまっている。重量級のフレーズが何度も反復される後半部のトランス感にすっかり酔ってしまって、知らずしらずのうちにカラダが前後左右上下にユラユラ動いてしまう感じ。 次の曲に入る前、ついに向井が口を開く。「福岡市博多区から来ましたナンバーガールです。ドラムス、アヒト・イナザワ!」……。ナンバーガールのライヴでは定番とも言えるこの挨拶だが、実際に聞くのは久しぶりだった。金沢でも名古屋でも向井のMCは一切なく、その殺伐としたステージに賛否両論が渦巻いていたのだったが、この言葉を聞いていつものナンバーガールに戻ったな、とわたしはひとまず胸を撫で下ろした。そして「BRUTAL NUMBER GIRL」のイントロが始まると、もはや冷静でいられるはずもなく、気が付くと若い衆に交じって飛び跳ね、踊り狂っていた(ように思う)。心斎橋クアトロのステージは低いから、フロアーにいるとよほど前にいない限りメンバーの姿を見ることはできないが、そんなことはもうどうでもよくなってしまっていた。スピーカーに近いところで、轟音を全身に浴びながら踊っているだけで十分、目を瞑って音だけに身を任せていてもよかった。おそらくナンバーガールを観るのは今回で10回目だったと思うのだが、このときナンバガ観賞上の一種の小さな悟りに達した気さえした(おこがましいな)。 セットリストは名古屋とほぼ同じ。演奏のグレードも同等。なのに自分の地元で観ているせいもあってか、この日のわたしは自分でもどうしたのかと思うくらいにハッチャけてしまった。隣にいた女子が踊りの上手なコで、わたしも同じように踊ってたら奇妙な連帯感みたいなのが生まれて、そういうのもどこか楽しかった。一方かちゃくちゃさんのいる極東最前線(ひさ子前)からは、地に這いつくばりながら後方に逃れてくる離脱者が何人もあり、前線での戦闘の激しさをうかがわせたものである。 向井は珍しく「鉄風 鋭くなって」や「裸足の季節」など、誰でも知っている曲にまで曲紹介(といってもタイトルだけだが)をしていたが、この日のMCで特筆すべきは「YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING」に入る前の「向井妄想劇場」が復活したことであろう。「あの娘は、お父さんとお母さんのセックスを小学校1年の時に目撃して以来、付き合う男は決まって……年上でした。年下と付き合うことはありませんでした。そして付き合う彼との営みの中で、必ず彼女が一つだけ彼氏に注文したことがあります……(向井、続きを考え中)……ここであの娘の手紙は終わってました。その先は書かれておりませんでした。あの娘はその時17歳でした。」とこんな感じだ。こういうMCを導入部にしてから曲に入ると、曲感もずいぶん変わってくるような気がする。もちろん演奏の質うんぬんには一切関係ないが、秘密を知っている勝ち烏のシルエットとか、詞世界の情景がアタマに広がりやすいのは確かだろう。 そして「YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING」が終わってから、向井がおもむろに即興の弾き語りを始めたのだが、その詞にわたしは泣きそうになった。どういう内容かと言えば、「大阪のみなさん / 大阪にいらっしゃるみなさん / 心斎橋クラブクアトロ / 大変感謝感激しております / メンバー一同 / 元気いっぱい / 大阪のみなさん / ありがとうー」……金沢、名古屋での観客を拒絶するかのような向井の態度は何だったのか、と思うほどに率直なファンへの感謝の気持ちが、向井の弾き語りによって滔々と、そして高らかに歌われたのである。向井が観客を拒絶してるなんてのは、わたしの邪推に過ぎなかったのかもしれない。ひょっとしたら向井が自慢のマイコン(VAIO)でおセンチ板を見て、名古屋ライヴ後の賛否両論渦巻いている様子を知り、対策を講じた結果の弾き語りだったのかもしれないが、真意は分からない。しかしわたしはこの弾き語りを聴いたとき、かちゃくちゃさんがフジロックで感じたという三木道三のライフタイム・リスペクトの思想を、わたしもまた体得した(気がした)のである。 ここから「ZEGEN VS UNDERCOVER」「透明少女」「タッチ」「我起立唯我一人」と続き、向井が「本日もあと2曲になりました」と前置きしてから「omoide in my head」「はいから狂い」を演奏して本編終了。もうアンコールはいらないや、十分満足だ、と思っていたら、アヒトがギターを持って再登場したものだから会場はどよめいた。わたしも色めきたった。もちろん皆が期待しているのは、アヒトの弾き語りによる「嘘だらけの7days」であろう。向井は舞台の端っこで煙草を吸い、アヒトに「やるのならやれ」というようなことを目で合図していたが、アヒトはニコニコ笑いながらマイクの前に立って「今日このギター買ったんですよ」と、ご丁寧にも我々にそのことを報告するためにだけ、わざわざギターをステージに持ちこんだのであった。アヒトへのリクエスト要求の声はますます高まるが、結局はドラムセットの定位置に落ち着いてしまい、アヒトの美声を聴くという僥倖にはありつけなかった。そして「TOKYO FREEZE」をアンコール曲として演奏して全てが終了。 場内に54-71が流れる中、大汗をかいたかちゃくちゃさんとわたしは再び合流し、東心斎橋の居酒屋でビールをあおった。 「騒やかな群像」ツアーを観たのはこれで5回目だったが、個人的には一番いい内容だったと思う。次はナンバーガールの地元・博多に乗り込み、そこでわたしの「騒やかな群像」は終わりを迎えることになる。 |
| SET LIST 01. 日常に生きる少女 02. TATTOOあり 03. DESTRUCTION BABY 04. ZAZENBEATS KEMONOSTYLE 05. BRUTAL NUMBER GIRL 06. 鉄風鋭くなって 07. SAPPUKEI 08. 裸足の季節 09. DRUNK AFTERNOON 10. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING 11. ZEGEN vs UNDERCOVER 12. 透明少女 13. タッチ 14. 我起立唯我一人 15. omoide in my head 16. はいから狂い E1. TOKYO FREEZE |