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2002/10/09 更新 |
| 「SAMLA MAMMAS MANNA 来日公演」 LARS HOLLMER: key, melodica, voice COSTE APETREA: guitar , voice LARS KRANTZ: bass, voice 吉田達也: drums, voice |
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2002.09.25 wed. / 大阪・心斎橋クラブクアトロ |
| ■心斎橋クアトロで
Samla Mammas Manna の来日公演を見る。会場に着いてすぐ、カウンター席でパイプをくわえながらビールを飲んでる
Lars Hollmer さんを発見。横に座ってるのはベースの Lars Krantz さんでこちらは利休鼠の作務衣を着ていた。二人ともファンの求めに応じてサインをするなど、非常にくつろいだ様子。 オープニングアクトは赤天。津山さん吉田さんともにステージの左寄りに並んで立ってる姿は、今から漫談でも始まりそうな雰囲気だ。冒頭「サムラ・マンマス・マンナの来日を記念して乾杯しましょう」と津山さんが言い、二人分のワインをグラスに注いでいく。このワインをグラスに注ぐときのドクドクドク…という音があらかじめサンプリングしてあって、これが「ワイン」という曲になるらしい。次に津山さんのウエストポーチのジッパーと、吉田さんのギターケースのジッパーにそれぞれマイクを付けて、ひたすらジッパーの上げ下げをしながら「ジッパージッパーファスナーファスナーチャックチャック」と吉田さんが絶叫する、これが「ジッパー」という曲。吉田さんがマイク付きの歯ブラシを使って猛烈な勢いで左右にブラッシングする「歯ブラシ」という曲では、その体を張ったプレイに大きな歓声が湧いた。 ハサミ、大根おろし、カメラ、ノコギリなど、身の回りのあらゆるものにマイクを取り付けることにより拡大増幅された生活音それ自体が大音楽の一部をなす、という発想なのかどうかは知らないが、ステージ上でのパフォーマンスを見るかぎりあまりにバカバカしい。これは津山さんが言っていたことだが「記念すべきサムラ来日の前座が赤天とはいくら何でもひどすぎる」とどこかの掲示板に書き込みがあったらしく、まあ熱心なサムラファンの憤怒も分からないではないが、津山さんがそれに続けて「それはもっともな意見だとそのときは思ったが、あとになって考えてみるとだんだん腹が立ってきた。構わずやってやろうと思った」と言うと、場内から大きな拍手が巻き起こった。最後は津山さんがギター、吉田さんがドラム、そして客席で見ていた Hollmer さんが飛び入りしてキーボードをプレイして即興で七拍子の曲をする。これがなかなか素晴らしくて、そのタガが外れたアグレッシブな演奏に興奮させられた。 赤天が引っ込んでサムラが登場するまでの時間には、ステージ上では赤天が撒き散らしていった木屑やら何やらを清掃するクアトロスタッフのどこか寂しげな背中が見えた。場内には森進一の「おふくろさん」をはじめとするド演歌がかかっていたからよけいに。 さてサムラである。メンバーは Lars Hollmer(key)、Coste Apetrea(g)、Lars Krantz(b)に加えて、新たに正式加入した吉田達也(ds)。真ん中のドラムセットに腰を下ろした吉田さんが「スウェーデンからやってきましたサムラ・マンマス・マンナです」と自己紹介したのはどこか可笑しかった。演奏を聴いてまず思ったのは、吉田さんが完全にサムラに同化しているということ。いや、同化どころか手数の多いドラムでサウンドをぐいぐい引っ張ってるような印象すらした。サムラ特有の奇声スキャットも Hollmer さんと一緒になって、いやそれ以上に率先して「ニャー」「ギャー」「ガオー」と叫んでいる。吉田さんの中にあるサムラ的な変態性がいかんなく発揮されているようだ。猫の目のように展開する曲の合間合間に Hollmer さんと吉田さんの掛け合いがあって、それはしばしばステージ真ん中にセッティングされた糸電話を通じて行われた。Apetrea さん曰く「Swedish and Japanese Comunication」「Mobile Phone」「Nokia」(!)ということらしい。 2曲目だったか『MALTID』に収録されている「Dundrets Frojder」のイントロが聞こえてきたときには思わず拳を突き上げてしまった。オリジナルヴァージョンほど緻密にやってる感じはないが、裏声で「タララッタララッタラタララー」とスキャットを口ずさんでるだけで幸せな気持ちになる。そして同じく『MALTID』収録の「Den Aterupplivade Laten」。これは演奏前に Hollmer さんが冒頭のリフを「ダダダダ、ダダダダ、ダダダダ、ダダ!」と叫んで(それにしても擬音ばかりでひどいレポートになってる)、いまからやるその曲目を吉田さんに知らせようとしていたが、吉田さんはそれでもチンプンカンプンだったらしく(何しろ曲順表もなかったらしい)、しかし曲が始まってしまえば見事にピタッと合ってしまうんだから、この人たちはいったい何なんだろうと思ってしまった。途中、変拍子の渦から解放されてギターが伸びやかに歌うところでは、カッコよすぎて鳥肌が立ってしまう。 アンコールの「Five Single Combats」は『FAMILY CPACKS』の最初に収録されてる曲。ギターの表情がオリジナルヴァージョンほど豊かでなかったためか、少し単調に聞こえるところもあったが、それでもこの曲をライヴで聴けること自体がうれしかった。全ての演奏終了後、メンバー4人はステージ中央に並び、深いおじぎを執拗に何度も何度も繰り返していた(主に Hollmer さんが)。 物品販売では会場先行発売の『Dear Mamma(故郷のお母ちゃん)』と鳥人間サムラTシャツを買う。『Dear Mamma』には、今年5月に本国スウェーデンでやったライヴの模様が収められている。鳥人間サムラTシャツは『Klossa Knapitatet』のジャケットに描かれている鳥人間が図案化されているもので、この場で買わないと二度と手に入りそうにない(手に入れられてちょっとうれしい)。あとおそらくクリアースポットが放出したと思われるプログレCDが1500円均一で段ボール箱2つに詰めてあった。物色してると Kevin Ayers『THE CONFESSIONS OF DREAM』を見つけたのですぐに買う。他にもこの段ボール箱には結構な掘り出し物がたくさんあったが、残念ながら金を使い果たして買えずじまい。 |