*さわらび山行 No13*
 

吾妻小富士・一切経山から高湯温泉

---紅葉と温泉を訪ねて---

10月2日(土) 晴
 朝、暗いうちに家をでる。やや欠けはじめた月が西の空にかかり、夏の名残の 織女星ベガと牽牛星アルタイが輝いていた。さわらび会のメンバー22名を乗せ たバスは、予定時刻よりやや早く鶴瀬駅前を出発した。
岩槻ICの少し手前で 真っ赤な太陽が昇ってきた。空も薄紫色から澄んだ青空に変わり、みんなの表情 も明るくなる。登山口の浄土平でバスから降りると、帽子が飛んでしまいそうな 強い風が吹いていた。
軽い準備体操の後、軽身で吾妻小富士を往復する。

一切経山をバックに記念撮影
すぐ目の前に一切経山の赤茶けた、荒々しい山肌が見えている。予定では鎌沼を回るは ずだったが、浄土平の到着が遅れたため直接一切経山へ登ることになった。
火山礫や火山岩の道は傾斜も強くなかなかハードだ。吾妻小富士がいつの間にか下の 方に見えていた。
白いちぎれ雲が早いスピードで流れ、その度に山肌の紅葉が色 を変えた。鎌池分岐につくと一切経山の山頂に立つ人の姿が見えてきた。
一切経山へあと一息
一切経山の山頂
左半身に強風を受けながら登りついた山頂は広く、小石を積み上げた塚の上に小さな祠 が祀られていた。
そのすこし先に1948.8mの三角点標石があった。山頂か ら昨年のさわらび山行で登った磐梯山や猫魔ヶ岳、そして懐かしい安達太良山も 眺めることができた。
足元には「魔女の瞳」と呼ばれる五色沼が紺青の水をたた え、ブナやカンバの黄色、ナナカマドやカエデの紅色が沼のまわりを彩ってい た。
五色沼と家形山
すぐ下に見えるようだが30 分ほどかかって沼畔につき、遅めのランチタイ ムをとなる。デザートはあたりになっているブルーベリーだ。
青い空に白い雲、 風が沼の上をさざなみとなって走りぬけていく。お腹が落ち着いたところで今夜 の宿、吾妻高湯へくだる。
樹林帯に入ると風もなく汗が吹き出した。積雪期の標 識だろうか、緑色の布が高いところにつけられていた。えぐれた溝の中に小石が 混じり、ツルツルとよく滑る道をヨロヨロと下っていく。
賽河原の小さな広場で 最後の休憩をとり、バスの待つ不動橋につくとドッと疲れがでた。
温泉で汗と疲 れをほぐし待望のビールで会食がはじまった。「うすゆき草の会」のメンバーが オカリナを聞かせてくれる。聞くたびに進歩の跡が感じられ楽しくなる。

10月3日(日) 雨
 昨夜から降りだした雨はいっこうに止む気配もない。5時半に目が覚めたので 朝湯に入る。硫黄の臭いがする白濁した温泉に首までつかると、手足から疲れが 流れ出していくようだ。
戦時中、学童疎開をしていた信州の温泉旅館も、かすか な硫黄の臭いがしていた。終戦のラジオ放送を聴いた遠い夏の日を思い出す。
朝食の時にリーダーの宮田さんから、雨の様子で行程の変更も考えるということ で、とりあず五色沼に向かう。
雨と霧の不動橋、浄土平を越えて中津川渓谷につ く。遊歩道で渓谷まで下っていくと、溶岩が固まったような岩の間を澄んだ川が 勢いよく流れていた。
磐梯高原駅のレストハウスで昼食の後、雨が強いのでこの まま帰ることに全員一致で賛成、ここから買い物ツアーに変身する。キノコや高 原野菜をしこたま買い込んで、薄皮饅頭本舗でコーヒータイム。
途中2度ほど休 憩して、予定より15分ほど早く鶴瀬駅前についた。幸い雨もほとんど止んで、 楽しい2日間の山旅を終えることができた。リーダーの宮田さんに感謝。
(文:小林利秋 写真:中里宗弘、小林利秋)

平成16年10月2日(土)晴れ、3日(日)雨、参加者数22名
コースタイム
 ポイント 到着時刻    出発時刻    所要時間
浄土平      10:21     10:38     −
吾妻小富士  10:45     10:50       0:07  
浄土平      11:02     11:05       0:12
一切経山    12:42     12:47       1:37
五色沼   13:16     13:50       0:29
賽河原      15:43     15:50       0:53
不動橋   16:25     16:35       0:35 
花月ハイランドホテル
      16:40       9:30    バス
中津川渓谷  10:55   11:35               
高原駅レストハウス
            11:55   12:45              
猪苗代IC 13:50    −               
鶴瀬駅前  18:15    −               
                    (3時間53分)